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日本創生、夫婦の神の仕事
イザナギの神、イザナミの神は、天津神(隠居した神々)からの勅命を受けいよいよ国の創造を始めます。ふたりは天沼矛(あめのぬぼこ)を授かり下界の地をかき回すと、水に浮いた澱が自ずと凝固まりはじめます。オノコロ島(自凝島)の発生です。
天の浮橋(雲)を渡りふたりはオノコロ島に降り立つと国を造るための工夫をこらしてまいります。
ここでの、「天の三柱」のシーンは有名ですが。ここで古事記では、男性は男性としての役割を成し、女性は女性としての役割を成さねば国が造れないことを教えられます。
あくまでも、同等でありながら別のもの、陰と陽としての対のものとしての説明が明確に表れています。
そして、ふたりは、今の日本の国土を見事に誕生させます。(注・古事記では北海道と沖縄は含まれない)国土が表れても国としての発展は無いため、ふたりは必要だと思う役目の神々を誕生させます。
国の万事を祈る神、岩や土を造る神、砂や石を造る神、扉の神、天井板(雨を防ぐ藁)の神、屋根の神、壁の神等の力によって、住むところ住居が出来て行きます。 その後に海の神が生れ、水が地を這い川の神が生れ、地形は山や里や丘を成し、それぞれの神が役目をなしてゆきます。稲作が始まり作物も採れ国はどんどん豊かに発展して行きます。
順調に色々な役目を持つ神が生まれるなか、悲劇が訪れます。火の神であるヒノカグツチノ神(火之加具土神)を生む際にイザナミの神は火傷を負って黄泉の国(死んだものの国)へと旅立ってしまいました。悲しみにくれたイザナギの神は怒りに任せヒノカグツチノ神を切り殺してしまいます。
どうしてもイザナミの神に会いたいイザナギの神は生きたまま黄泉の国を訪ねるという禁忌を犯してしまいます。勅命を無視し、自分の役目を放棄し黄泉の国を訪ねてきたイザナギの神に失望したイザナギの神でしたが、黄泉の国の入り口の扉越しに会話に応じます。「共に国に戻ろう」と言うイザナギの神の必死の説得により、「天津神の許可を得るのを待ってほしい」と約束します。
長い時間待ちわびても、イザナミの神は戻ってこず、痺れを切らしたイザナギの神はとうとう、イザナミの神の姿を探しに黄泉の国に足を踏み入れ、そしてもうすっかり黄泉の国の中で暮らし、腐敗し、醜くなってしまったイザナミの神を見て驚き、嫌悪し、もう一緒には暮らせないと逆に逃げ出します。
自分の醜い姿をみられ、辱めを受けた上に逃げ出したイザナギの神に向かって、「これから子孫を1日に1000人黄泉に連れてくる(死)」と宣言する。
そして、自分の使命を思い出した、イザナギの神はこれを受けて「では、私はこれから1日に1500人の子孫を産み育てよう(誕生)」と返しました。
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